美容師・理容師にとって、シザーは最も大切な道具です。もはや命と言っても過言ではなく、シザー次第でカットの仕上がりや作業効率に大きな差が出てきますから、自分に合ったシザーを選ぶことは重要なことです。そこで今回は、シザーの選び方や人気のシザーブランド、ブランド別のおすすめのシザーをご紹介します。ぜひ今後のシザー選びにお役立てください。
Last Updated:2021/7/5
理美容師専用シザーブランド一覧
シザーブランドごとに、違った特徴があり、形や切れ味、使い心地も異なります。合わない道具を使っていると、パフォーマンスの低下にもつながりますし、腱鞘炎にもなりやすくなります。まずは、人気のシザーブランドをあげていきますので、ぜひ参考にしてみてください。
UTUMI
鋭い切れ味、やわらかな使い心地、高い耐久性が特徴。熟練の職人が一つひとつ丁寧に仕上げており、ぬくもりを感じるシザーです。
ナルトシザー
50年以上も理美容ハサミを専門に作っている歴史あるブランドです。抜群の切れ味で、カットの断面が美しくダメージ毛になりにくいのが特徴。
OKAWA PRO-SCISSORS
ヘアスタイリストのために設計・開発・製造されたオオカワのシザーは、手に馴染みやすく使いやすいのが最大の特徴。素材にこだわり、長く愛用できる点も嬉しいシザーです。
トラックスシザーズ
有名スタイリストも多く愛用していることから高い人気を誇るトラックスシザーズ。種類が豊富なので、用途や目的に合ったシザーを選びやすいです。おしゃれにカスタマイズできる点も魅力。
SAIKI SCISSORS
“髪に優しい本物の鋏”をコンセプトにしており、特許を取得した独自の製法技術で製造しています。特にスライド・ストローク用としては、別格の使い地だと定評があります。
飛燕シザー ドーワインターナショナル
国内外で様々なハサミブランドを手掛けており、販売数では欧州最大規模と言われている飛燕シザー。商品数も多いので、グリップスタイルやカットスタイルに合わせたシザーを選ぶことができます。
柳生
独自のこだわりとテクノロジーにより、手の負担が軽く、正確に切れるシザーとの呼び声が高いです。耐熱性、耐薬品性、低摩擦性、非粘着性に優れたプレートを採用し、丈夫なだけでなく力強さも十分。
bmac scissors 株式会社マック
30人前後の職人が関わり、100工程以上もの作業を重ねて、作られるシザーはとても緻密。輝きを放つまで磨き上げられ、他にはないデザイン性の高さが魅力です。
SGK SCISSORS 三和技研工業
癖がなく扱いやすく、思い通りにカットできると定評があります。スタイリストの技術がダイレクトに伝わると、トップスタイリストたちからも人気があるブランドです。
サクシード
シザーに最適の超硬質特殊合金を使用し、切れ味が持続する正確な刃付が特徴。アフターサービスもしっかりしており、信頼度も高いです。
BMCシザー
シザーの質の良さはもちろんのこと、営業スタッフの商品知識が豊富で、的確なアドバイスやアフターフォローをしっかりしてくれるので、初めてシザーを購入される方にもおすすめです。
S2 エスツー
独自開発した刃角・アール・砥石で仕上げ、切ったときの指の感触がほとんどないと言われるほどまろやかな手触りと柔らかな切れ味が特徴。オリジナルでの制作もおすすめ。
岡宮刃物技研
ボールベアリング完全無触点の鋏を世に初めて送り出したアイディアと技術で、業界を一変させる岡宮刃物技研。力を使わずして、良く切れるため、肩こりや腱鞘炎にお悩みの方におすすめ。
武芸社
腱鞘炎対策から生まれたパワーロックシステムで特許を取得し、直感で感じることができるほどの心地よく手になじむシザーが人気。120種類ものシザーを企画・開発し、オリジナリティーに富んだシザーも豊富。
ジョーウェル
超有名店が使用しているシザーとして、人気が高いシザーブランド。シザーのデザイン性に定評があり、特に女性人気が高いです。髪に引っかかりにくく、ドライでもウェットを1本でカットできるので作業効率もいい。
TOGINON SCISSORS
当初は繊維裁断工場用の鋏を作っていた異色のメーカーで、美容業界の常識にとらわれない鋏つくりで注目され、技術の高さからアメリカやドイツ、日本で特許を獲得しています。アフターフォローが手厚い点も魅力。
はさみのルミエール
腱鞘炎になりにくいように設計されており、力を使わずにカットが可能なため、握力が弱い人や腱鞘炎の悩みを抱えている人、一日に何人ものカットをする美容師から絶大な支持を集めています。メンテナンスやヒアリングを直接行ってくれるので、メンテンスが苦手な人にもおすすめです。
ROYAL MASTER
手のサイズに合わせたシザーを提供してくれるROYAL MASTER。業界で初めて女性用シザーズを開発したため、女性からの支持が厚いメーカーです。ハンドル部分に王冠の小指掛をあしらっており、デザイン性も豊かです。
HAYASHI SCISSORS
リピート率、約85パーセントの優良メーカーのHAYASHI。創業以来、自社製造・自社販売というスタイルを守り、特に研ぐだけでなく新品の切れ味に戻す作業と考えられたアフターフォローは満足度が高いです。
MIZUTANI SCISSORS
メディアでも多数取り上げられる人気シザーブランド。ステライト素材を使い、サビに強いです。機能性、美しさも申し分なく、世界40カ国以上で愛用されているシザーです。
MATTECK MATSUZAKI
創業120年を超える歴史をもつ老舗ブランド“マツザキ”は、なんと言っても切れ味がとてもよく、力を入れずに気持ちよくカットすることができます。また、動刃の特殊形状により、静刃でカットするよう設計されています。職人の高度なテクニックと伝統が詰まったこだわりのシザーは世界中の人に愛されています。
シザーの選び方
シザー選びをするのに一番重要なのは、そのシザーを使う用途、目的を決めることです。例えば、ベースカットに使用するのか、メンズの刈り上げなのか、最後の質感調整なのかでは大きく違いますよね。
次に決めるのは、今お使いのシザーで改善したいポイントです。考えれば、重量が重いとか握った時のフィット感が足りないとか、もっとシンプルに切りにくいとか、何かしら不満が出てくるでしょう。それらが明確になれば、自然と求めるシザーの条件が絞れるはずです。
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シザーメーカー2社からおすすめブランド7点ご紹介
ここからは、人気シザーメーカー2社からさらに厳選したおすすめのシザーをたっぷりご紹介していきます。もっと細かくシザーを選びたいという方、必見です。
光
美容業界ナンバー1の流通量を誇る“光”。美容業界ではよく知られているブランドになります。一つひとつ、全て手作りで制作するほどのこだわりで、元美容師だった社長の熱意を感じることができます。耐久性の高さと使いやすさが特徴です。
光 ゲンジ 5.5インチ #524はヒカリブランドのシザーです。荒刈りに適していて、デザインにもこだわっています。セミ・フィットリングを採用することで様々なカットテクニックに対応しているのが特徴的です。
刃付がはまぐり刃となっているため、真っ直ぐ、抵抗なく髪の毛を切ることができます。また、平ネジによって、カットの際に邪魔にならないという点も魅力的です。ハンドルはメガネ型コブ付で安定した状態でカットが行えます。
また、光 ゲンジ 5.5インチ #524はモリブデンを使用しているため、耐摩耗性に優れているだけでなく、切れ味も良いです。
メーカー | 光 |
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ブランド | ゲンジ |
サイズ | 全長:156mm、刃長:67mm、シザースサイズ:5.5吋 |
素 材 | モリブデン |
形 状 | メガネ型コブ付 |
サロン価格 | |
商品番号 | 14047 |
光 レイコスモス 132 7.0インチはヒカリブランドのシザーです。荒刈りに適していて、グリップのデザインにこだわりが詰まっています。
丸みを持ったはまぐり刃が特徴的です。触点部分にルーロン樹脂を埋め込むことで耐久性を底上げしている点もポイントとして挙げられます。それだけでなく、シザー自体の開閉感も滑らかになっています。重さも丁度良い感じです。
オフセット型なので、手が小さい、腱鞘炎に悩まされている方におすすめできます。また、モリブデン鋼が素材に使われているため、切れ味が良いです。
メーカー | 光 |
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ブランド | レイコスモス |
サイズ | 全長185mm×刃長96mm |
素 材 | モリブデン鋼 |
形 状 | オフセット型コブなし |
サロン価格 | |
商品番号 | 14071 |
最後の質感調整や毛量調整にもぴったりなカット率20~25%のセニング用シザー。軽くて切れ味の良い実力派で、刃先が細いので小回りがききやすく、フィニッシュワークや質感調整などのシーンに最適。また、手の小さい男性や、細めがお好みの方にもお使いいただけます。
ハンドルタイプはシンプルで飽きのこないメガネ型で、オールマイティに活用できます。
メーカー | 光 |
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ブランド | SEVコスモス |
サイズ | 全長:16.5cm/刃の長さ:7.0cm |
素 材 | SEVコバルト鋼 |
形 状 | メガネ型コブ付 |
サロン価格 | |
商品番号 | 102852 |
高品質、なのに低価格を実現した、これから経験を積まれるジュニアスタイリストの方におすすめのシザーです。曲線が美しいシャープで飽きないデザインに、どの方向から握っても手に負担がかかりにくい仕様にしており、長く使える工夫を施しました。
メーカー | 光 |
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ブランド | 光龍 |
サイズ | 全長:16.5cm/刃の長さ:6.5cm |
素 材 | モリブデン鋼 |
形 状 | オフセット型コブ付 |
サロン価格 | |
商品番号 | 102851 |
光 LEFTY 5.0インチは左利きの美容師・理容師のために設計されたもので、左仕様として定評のある人気シザーズです。ただつくりを逆にしただけでなく、左利きの人が使いやすいように設計されています。切れ味・耐腐食性ともに素晴らしく、表裏で使用できるため、使い方の自由度が高いのが特徴です。価格帯も嬉しい。
メーカー | 光 |
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ブランド | レフティ |
サイズ | シザースサイズ:5.0インチ、全長約132mm/刃長約56mm、リング:右24mm/左17mm(クリアリング装着時) |
種 類 | 601、602、603、604、605 |
素 材 | ステンレス鋼 |
形 状 | メガネ型コブ無し |
サロン価格 | |
商品番号 | 54332 |
ヤサカ
厳正な品質と工程管理がなされ、創意と技術の結晶が光るヤサカシザー。不純物が極めて少ない原料鉄をもとに製造され、硬度も高く、耐久性に優れ、長く愛用できるシザーです。肘への負担を軽減できるシザーや自由度が高いシザーなど種類も豊富なので、自分に合ったシザーを見つけやすいです。
ヤサカ SM550 5.5インチはブラントカットに適したシザーです。肘への負担を軽減できるのが大きなメリットとして挙げられます。また、握り形状がメガネ型コブ付になっているため、指の力を入れやすい点もおすすめできるポイントです。オフセットハンドルになっているため、シザーの開閉時に親指と薬指を大きく広げずに済みます。
手が小さくて自分に合ったシザーが見つからないといった方は一度チェックしてみることをおすすめします。ヤサカブランドを愛用しているという方も多いのではないでしょうか。
メーカー | ヤサカ |
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ブランド | ヤサカSM550 |
サイズ | 全長140mm・刃65mm・リングφ19mm、シザースサイズ:5.5吋 |
素 材 | モリブデンステンレス |
形 状 | メガネ型コブ付 |
サロン価格 | |
商品番号 | 14185 |
ヤサカ M-60 6.0インチは質感カットやブラントカットに適したヤサカブランドのシザーです。ATS314 コバルトステンレスが使われており、耐摩耗性を持たせています。硬度も高いです。長期間に渡って使うシザーが欲しいといった方は、一度ヤサカ M-60 6.0インチをチェックしておいて損はありません。
メガネ型コブ付の形状にすることで安定性を出しているのが特徴として挙げられます。自由度が高いので、色々なカットがしたいといった方におすすめします。毛先を上手く真っ直ぐに仕上げたいといった方にうってつけです。
メーカー | ヤサカ |
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サイズ | 全長16.0cm/刃の長さ7.2cm/リング右:φ約2.4cm/リング左:φ約2.4cm |
素 材 | ATS314 コバルトステンレス |
形 状 | メガネ型コブ付 |
サロン価格 | |
商品番号 | 110019 |
シザーの毎日のお手入れ方法
汚れやサビを放置していると、切れ味は悪くなり、お客様の髪を傷めてしまうこともありますから、日頃の手入れは必要不可欠です。しっかり手入れをすることは、理容師・美容師としての基本。大切なハサミを長持ちするための毎日のお手入れ方法をご紹介します。
お手入れに使う道具
お手入れに使う道具は、セーム革・オイル・ティッシュの3種類です。
セーム革は天然革をなめして柔らかくした布のことで、ある程度厚みがあり、柔らかく、傷がないものを選びましょう。
オイルは、人の髪や肌に触れるものですから無害無臭のものが好ましいです。理美容道具との記述があるものを選ぶと間違いがないでしょう。ティッシュに関しては、一般的なものでOKです。
お手入れ手順
まずは、髪の毛やパーマ液、水分などの汚れやバリ(返り刃)をセーム革で落としていきます。特に目に見えない小さなバリは、そのままにしておくと取り除くのが難しくなり切れ味の低下を招くので、毎日のメンテンスが非常に重要になってきます。拭いても落ちない汚れがある際には、熱めのお湯で洗い流しましょう。
シザーの汚れが落ちたら、オイルを塗ります。触点のネジ下、ネジ部分、刃の裏スキ部分に各1~2滴注し、ティッシュを使って全体に行き渡るように馴染ませていきます。
余分な油を拭き取るために2、3枚に折り重ねたセーム革でゆっくり磨くように拭き取っていきます。オイルを注した後は開閉が緩くなる場合もありますので、最後にネジの緩みや硬さをチェックします。
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経験年数やスキルによってシザーを変えましょう
シザーの選び方やおすすめのシザーをご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。もちろん今回ご紹介できなかったブランドからも良いシザーはたくさんあります。
おすすめで選ぶのもひとつの方法ではありますが、得意のカットやスキル、手の形状などによって、合うシザーは異なりますので、まずはあなたに合ったシザーを見つけることが何より大切です。
そして美容師の命とも言われるシザーのメンテナンスを大切にし、手に慣れ親しんだシザーを長く愛用することが最も大切です。あなたに合ったシザー選びと毎日のお手入れで、たくさんのお客様を笑顔にしていきましょう。